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思い出

2004年7月24日
Mの趣味につきあって、一日中電車に乗った。
正直、JRの普通なんて興味なくて、寝ちゃうかもしれないなんて言っていたのだけれど
ただ・・・・ただ。。。Mの隣に座ってたわいのないこと話すのが楽しくてしょうがなかった。

いちゃいちゃするのを嫌がるMに置いていかれたくなくて
珍しく、パンツにスニーカーだったよね。
Mは手を握ることもなく、早足で駅の構内を歩き、私がついてきているか時々振り返って立ち止まった。

途中
ダイヤが乱れて、日帰りの危機。
最悪、泊まらなきゃかもしれなくなるぞ・・・ってことになった。
素直に喜んで「このまま電車がとまったままだったらいいのに。ビジネスホテルくらいあるやろ」って言った私を困ったように見てたよね。
慌ててたMはこまめに一番にメールを送りつつ、時刻表とにらめっこ。
・・・・私の願いも虚しく、神様はッ日帰り出来るようにギリギリの綱渡りを成功させた。

「興味もないのにこんな旅、たのしかった?」
大真面目に聞かれたから
「Mと一緒だったら、私鉄の往復でも楽しいよ」
私も大真面目に答えたっけ。
疲れて寝たふりして、数駅だけMの肩に頭をのせてよりかかった。
それを払いのけるほど冷たいMでもなかった。

一秒でも長くいたくて、私の自宅最寄り駅から自宅の前まで歩いて、車を取りに帰った。
Mはばつの悪そうな顔しつつも寄り道しつつ、Mの家までのドライブ。
今思えば
疲れきっていたはずなのに、都市高速も使わずに、あえて時間のかかりそうなルートだった。
朝早くから深夜まで一緒だったのに、「またね」が切なくて、苦しくて泣きそうになった。
そんな私を珍しく、いつもの駐車場の車内で抱き寄せてくれた。
ぎゅって強く抱きしめてくれた。
最初で最後だ。
恥ずかしがりのMがリスキーな場所なのに、車内とはいえ、お別れのキスをしてくれた。

時計はいつの間にか0時をすぎてて
「お誕生日おめでとう」
つぶやいた私にMはびっくりして「ありがとう」って答えた。
私がちょっとだけ・・・って抱きついたのを子どもをあやすみたいにトントンと背中たたいて、すばやく車から降りたM。

彼が歩いてマンションまで帰ろうとする後姿を見つめていたら
涙があふれてきて、振り返らなかったMに感謝した。

泣くくらい大好きなら
いっそ、ひと夏の恋にしてしまえばよかったのかもしれない。
でも
3年間の片思いをひと夏で片付けるには無理がありすぎた。

・・・涙を隠してしまったのは私の本気の証拠だった。
ハートマークたくさんの楽しかったメールには、泣いたtukineを感じさせる雰囲気をなどなかった。
駐車場で泣きながら作成したメールだったのに。
Mは知らない。
by tukine7 | 2005-07-29 02:27 | 恋愛(M)

過去記事に不倫に関する記事もあります。不快な方は読まないで下さい。楽しいことよりも自分の心のドロドロした感情を整理するために書いています。


by tukine