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雪解け日記(ゴーストラーターに感謝編)

第1話「彼の指と彼のメリケンサックと」
捨て身レッドさんの作品
無い物ねだりをすることは一見不幸であるが
実はそうではない。
tukineもまた、そんな一人であった。

今日の彼女は早起きだ。
それは彼の弁当を作るためだ。
普段、出来合いのもので料理する彼女も
月に数度用意する彼の弁当に対してはポリシーがあった。

調味料などの一部を除いて
全て手作りでこしらえるのだ。

今日は余裕があった。

昨晩から仕込んでおいたクロワッサンの出来がよい。

いつもはギリギリになってしまい自分の朝食は用意できないでいたが
少しばかり時間ができた彼女は、窓の外を見つめて言った。
「雨が降らないかしら」

ma-坊さんの作品
「雨が降らないかしら」・・・少しだけ、曇った空に憂鬱を感じたtukineは
お弁当に入れるコロッケの為に用意した〈ジャガイモを投げて〉、「クロワッサンサンドに変更しようかしら」と悩んでみるが、結局、彼のスキなコロッケを作る事にした・・・お湯でゆでるには準備不足のtukineはチンすることにした・・・〈電子レンジを開けたら)少し固目だったが、ジャガイモのいい香りが漂う。tukineはマッーシャーを探したが見当たらない・・・と言う事でかわりの秘密兵器が登場だ~~その名も、メリケンサック!!tukineの白魚のような細い指もこれがあれば、彼のような力強い指に変身できる。
まるで、彼と二人で仲良くコロッケを作っているような感覚でジャガイモをこねていく・・・今日のデートの事を考えながら作っていたら、あっという間に完成した!!!「きっと彼もよろんでくれるわ」だって二人で作ったコロッケだもん・・・窓の外を見上げるとさっきの曇り空はうそのように晴れ渡っていた!!

次は出かけるお洋服を選ばないとね・・・この日の為にtukineはセクシーな下着も準備万端、お洋服に関しては問題なかった・・・・ここで、重大な事実にtukineは気付いた!!!!
ファンデーションが無い!!!!
お化粧が出来ないのである・・・おろおろしても始まらない・・・・
tukineは考えた、その時、タンスの奥に眠っていた救世主が目に飛び込んできた・・・
去年の忘年会の景品でもらった、絶対に使わないと思ったアレである、
(そこから目出し帽)を取り出し被ってみる・・・・
おっ!意外といい感じだ、寒い季節に絶対の防寒とスッピンを隠してくれる、じゃあ今日はコレで行こう!!tukineのお出かけの準備は完了した。

15分ぐらいして彼が到着~~
いつもの車の音だ!!tukineは彼のクルマの音だけは解る、何故解るか、
理由はないのだが、いつも、待ち続けているからなのだろう、tukineにとって彼のクルマの音は嬉しい音の一つだ・・・
「ピンポーン」
彼の到着だ!!目出し帽を被ったまま、玄関へ走るtukine
ガチャ!!!
「もう~いつも、遅刻~~待ったんだから~~」といつもどうり甘えてみる
ん?彼の様子が変だ・・・苦笑いしている
そんなのは当然だ、時間を作り会いに来た愛しい彼女が目出し帽・・・
そう、目しか見えないのである。彼にしてみれば
「えっ?今日のデートは銀行強盗?ですか?」
と突っ込みを入れたくなるのも当然である。
そんな彼の態度にショックを受けたtukineは自分の部屋に逃げ帰った・・・

彼「ちょっと、待てよー」
tukine「もうほっといて!!私なんて、銀行も行けない女よ~~!!」
彼「ごめん・・・・・・・」
そう、つぶやきながら、彼はやさしくtukineを抱き上げる・・・・
彼「目出し帽から見つめるtukineの(熱い想いが)ボクの心を放さない・・そして、ボクも二度と君を放さない!!」
目出し帽を少しだけずらし、tukineのクチビルをふさぐ彼・・・・
tukine「あっダメ!!、今日はちゃんとお弁当作っ・た・の・・・・に」

二人だけの熱い一日がこうして幕を開けた・・・・

窓から見上げた空はまた少し曇りだしていた・・・・
by tukine7 | 2005-02-13 22:22 | 占い

過去記事に不倫に関する記事もあります。不快な方は読まないで下さい。楽しいことよりも自分の心のドロドロした感情を整理するために書いています。


by tukine